場面緘黙とは、家庭ではごく普通に話すことができるのに、幼稚園・保育園や学校などの社会的な状況で声を出したり、話したりすることができない症状が続く状態をいいます。
体が思うように動かせない緘動(かんどう)という状態になることもあります。
話せない場面は様々ですが、発話パターンは一定しています。
場面とは「場所」「(そこにいる)人」「活動内容」の3つの要素で決まります。
家族以外には全く話せない人もいれば、音読など決まった台詞などは話せる人もいます。
特定の人に話せたり、家の中だったら誰とでも話せる人もいます。
無表情で体が硬くなって思うように動けない人もいます。
表情豊かで話せない以外は活発に動ける人もいます。
〈
話さないのではなく、話せないのです。〉
自分の意思で「話さない」わけではありません。「話せない」のです。
わざと話さないのではありません。
わざと無視しているのではありません。
本人もどうして声が出にくいのか分からないのです。
話せないことで本人はとても苦しんでます。
声が出にくいだけでなく、体も思うように動かせない人もいます。
〈なぜ、話せないのでしょうか?〉
原因は、まだはっきりと分かっていませんが、脳の扁桃体(へんとうたい)の部分が、普通の人よりも強く反応しやすいのではないかと言われてます。
生まれつき敏感で、脳が危険を感じやすく、不安を感じると喉の筋肉がかたくなり、声が出にくくなるのではないかと言われてます。
家庭でのしつけ、育て方が原因ではありません。
本人の努力不足なわけでもありません。
適切な支援なく学校生活を過ごした場合、長期に渡るストレス状態から、うつ的症状や不登校などの二次的な問題へつながるケースも見られます。
早期発見と適切な対処が必要です。
〈大切なこと〉
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子どもが安心できるようにする
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答えや反応を求めず、自然に接する
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本人のできていることを大切にする
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できることを見いだして、さりげなくほめる
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話すことを目標としないで、楽しく安心できることを大切にする。
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子どもの不安を減らす。
ネット上で場面緘黙の正しい情報が得られます。
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